結婚や出産、どちらもおめでたい出来事ですね。
しかし、様々な理由によってそんな幸せなイベントも辛い試練に変貌してしまう事が多々あると思います。
こんな走り出しで書き始めましたのも、実は、私達夫婦がとある試練にぶつかって苦労したからでした。
今回は、私達夫婦の前に立ちはだかったとある試練の出来事をご紹介したいと思います。
幸せなはずなのに?
私達夫婦は同じ職場で出会い、ご縁があったことで結婚しました。
決して給料は多くありませんでしたが、職場は良好、残業も少なくて、私達夫婦にとって壁となるような要素はほとんどありませんでした。
だからなのか、これからどう過ごしていくかという計画もざっくばらんにしか考えておらず、成り行き任せに人生を歩んでいたのです。
幸せでした。
一般的に起こりうるであろう夫婦の問題や仕事に関わる様々な問題も一切なく、更には子供も無事授かることが出来ました。
名前は、ユキトと名付けました。
養育費の為の貯金はしていたので何とか車を置ける戸建ての家も買え、私達はこれから送るであろう幸せな生活に想いを馳せておりました。
そんな私達でしたが、ある事をきっかけに雲行きが怪しくなってきたのです。
「喋れるようになるのが遅い気がする…」
妻が突然そんな事を言い出しました。
「えっ…でもまだ2歳だし…」
私はそう思ったのですが、実際調べてみると自身の認識の甘さを思い知ることになりました。
2歳には「三語文」といって「パパ、お仕事、行く」などのような通常会話に近い喋り方が出来るようになるらしいのですが、私達の子供はまだ、「うー」などの「喃語」と呼ばれる喋り方がほとんどだったのです。
今まで順調に事を進めてきた私達は、急に不安に包まれました。
(どうしよう…)
親として情けないことに、そんな風にしか思うことが出来なかったのです。
家族の試練?
子供の言語発達が遅い。
そんな問題に直面した私達でしたが、仕事や生活に問題が無かったこともあり、妻が育児休暇を延長することで妻に子供の事を任せることとなりました。
勿論、私も休みの日には子供に向き合いますが、私達が言葉を教えようと必死になっても、思った以上の結果は得ることは出来なかったのでした。
その内、妻も仕事に少しずつ復帰するようになり、出勤日には子供を保育園に預けないといけなくなりました。
因みに、私達が預けた保育園は「認可外保育園」という施設で、入園条件が比較的簡単な保育施設です。
認可外保育園は月の始めから入園可能なことが多く、子供をどこかに急に預ける必要性が出た時に便利です。妻の仕事の復帰に合わせて入園出来た時は、心底ありがたいと思いました。
ありがたいとは思ったのですが、私達には1つ大きな不安があります。
「保育園で子供が喋れなかったどうしよう…」
言葉を発することが出来ないわけでは無いのですが、色々先の事を想像すると、どうしても不安を拭うことが出来ませんでした。
一応保育園の入園相談の時に子供の状況は伝えましたが、私達の子供が保育士さんや他の子供と上手くやれるかという事が気がかりでならなかったのです。
そして、子供の初の保育園デビュー。
私はその日、仕事を急いで切り上げ、家に帰りました。
すると、私が想像もしていなかった結果が待っていたのです。
とある保育士さん
「パパ、お帰り、なさい」
私は本当にびっくりしました。
子供がきちんと言葉を使うことが出来ていたのです。
妻もこの時ばかりは、今までに見せたことの無い笑顔で、少し涙も流していました。
「でも、どうして…」
私があっけに取られていると、妻が説明してくれました。
「多分、今日子供の担当をしてくれた保育士のお兄さんが良かったんだと思う。私が迎えに行った時にユキトがすごい楽しそうにしていて、その時のお兄さんとニコニコしながら言葉をやり取りしていたの」
妻の話を聞いてみると、子供はその保育士のお兄さんがとても好きだったようで、お兄さんの言葉につられてか、どんどん子供の方から喋るようになったらしいのです。
「良かった…」
私は、その場で尻をついて暫く座り込んでしまいました。
そして、
(あぁ…俺が未熟だったよな…。親として全然…)
私は、その後暫く一人で自問自答しながら反省しておりました。
自身の子供に対する向き合い方が甘かった事、問題を解決する力が無かった自身の情けなさを痛感するのでした。
それから私は、その保育士のお兄さんに直接会いに行き、お礼と共に子供との向き合い方を教えていただくことにしました。
そして、お兄さんにご教授していただいた方法を私自身が子供にすることによって、ようやく私は「本当の親」になれたような気がしたのでした。
ご縁の大切さ
以上ここまで、私達夫婦の前に立ちはだかったとある試練の出来事についてご紹介しました。
子供を出産後に利用する可能性が高い保育園。
私達は、あまり保育園に関して調べず、たまたま近くにあった施設に子供を入園させましたが、後から考えればこれも反省の1つとなりました。
今回は、本当に運が良くご縁があり、良い保育士さんに出会えたから良かったですが、もしこれが逆だったらと思うと、私はぞっとするのです。
皆様も、もし保育園を利用することがありましたら、先ずは、候補となる保育園の環境を必ず下調べすることをお奨めします。
子供がより幸せな時間を過ごせるように、私達夫婦も頑張っていきたいと思います。
diary.st著