人生を生きていく上で様々な選択肢に出会いますが、自身の好きな選択ができ、自由に選ぶことが出来たらどんなにいいでしょうか?
選択肢の中には、本当はこうしたいけど、現状を考えると選べないというケースも残念ながら存在します。
例えば、子供を作るか作らないかという事です。
いきなり唐突な話から始めてしまったのですが、こんな話を始めたのには理由があります。
それは、自身の周りの人が結婚しているのに、子供は作らないという方が非常に多いと感じているからです。
私がまだ結婚していなかった時は、本当に理由が分からなかったのですが、現在結婚をし、子供を持つようになってからは、何となく理由が分かったような気がしました。
今回は、ようやく結婚して子宝に恵まれて幸せであるはずの私が体験した苦しかった体験談をご紹介したいと思います。
無知だった私
少し私自身の自己紹介をしましょう。
私は、昔からお菓子職人に憧れ、仕事もパティシエという職人のお仕事を選びました。
とにかくお菓子を作ることが好きだった私は、「給料を気にせず」、「自身のプライベートの時間を気にせず」、そして何より「世の中の一般常識には目もくれず」仕事をしていました。
理由は、簡単です。職人業だけあって、パティシエは結果を求められる仕事になるので、仕事に関する勉強で精一杯であり、勤務時間も長い為に休日はただただ寝ている日々を送ってしまっていたのです。
そんな私にも同じ職場に後から入社してきた女性とご縁があり、結婚することになりました。
その時の私は、自身の人生において自信がありました。
自身の好きな仕事に就いて奥さんまで見つけることが出来たのですから、これからの人生において多少辛いことがあっても大丈夫、そう思っていました。
心底安心をしていた私ですが、その時に調子に乗ってしまったのか、無計画に人生を歩み始めてしまったのです。
私達夫婦は本当に幸せで、お互いに何の隔たりも無く子供も授かることが出来ました。
デキ婚でもありませんでしたし、自身は正社員で待遇は安定しているはず。長時間労働にしては給与は安かったですが、節約していけばいいし、生活も何とかなるだろう。
子供を作ることに完璧な計画を立てることは出来ませんが、それでも今思えば、この私の考えは甘すぎました。
現在の私がこの時の私に言えるなら言ってやりたいです。
「何を以て大丈夫なのか?」と…
幸せのはずなのに?
突然ここで皆様に質問です。
「子供は何歳から幼稚園に入れますか?」
因みに私は4歳からでしたので、当時の私ならこう答えます。
「えっ、4歳からじゃない?それまでは自分達で育てて、4歳になる直前に幼稚園を探していくとかじゃないの?」
そんな答えを出していただろう私でしたが、その答えもすぐ一変することとなります。
まず、私の妻が仕事を一旦休止して出産後は育児に専念するので、私だけの稼ぎとなります。そんな当たり前の事を視野に入れてなかった私は、どたんばで色々調べて助成金の存在を知り、何とか出産後の資金はやり繰りすることが出来ました。
そこで一安心した私でしたが、月日が経過するごとに子供の養育費を考えると、妻も働かないといけなくなりました。
そしてここでようやく私達は、「保育園」というワードを頭に思い浮かべることとなるのでした。
(お金は掛かるだろうけど、夫婦共働きなら子供を預けるのはしょうがないよな)
私自身、長時間労働が当たり前の仕事をしていたので、奥さんには保育園に子供を迎えに行けるような仕事に就いてもらう予定でした…
予定だったのです…
しかし、私は絶望しました。
(えっ、保育園ってお金を払えば入れるんじゃないの…?)
私が保育園を探そうとしてインターネットで出てきた最初の情報は、「入園審査」でした。
(認可..?保育園?認可外…..?保育園?)
生まれて初めて聞くような言葉にハテナマークと焦りの気持ちで胸が一杯になり、今までに感じたことの無い感覚に陥りました。
(えっ、こんな前から手続きしないと入園できないの?それじゃあ、それまでは妻も仕事出来ないじゃん…)
当時の私は本当に無知でした。そして、世の中の常識人やたくましい母親からはこう言われたことでしょう。
「そうだよ!そんなことも知らなかったの?」
私のあまりに杜撰な計画は音立てて崩れていったのでした。
認可保育園と認可外保育園と、そして幼稚園
また、皆様に質問です。
「保育園っていつまで通わせるものだと思いますか?」
当時の私はこの質問にこう答えます。
「えっ、幼稚園に入学するまでじゃないの?」
もう…本当に自身の無知には反省しかありません。
それでは答えです。
それは、その世帯の働き方や育て方によって変わり、主に小学校に入学するまでが最長となります。
私は、子供は4歳から幼稚園に通い、6歳から小学校に入学、保育園は仕事の忙しい夫婦が幼稚園に通うまでの期間に預ける施設だと解釈しておりました。
完全に間違っているわけではありませんが、当時私自身が保育園の関して調べた時には、
「幼稚園に通わなくても保育園で小学校まで過ごす子供も一般的にいる」という事実に衝撃を受けました。
っと言いましても、世の中の一般的な方はご存じだったかもしれませんが。
それではここで、保育園の事をお伝えするのに決して避けては通れない基礎知識をお伝えします。
それは、「子供が小学校に通うまでの期間をどの施設に通わせるのか」という事です。
つまり、「保育園にするのか」、「3,4歳から幼稚園に通わせるのか」、はたまた「両方とも利用するのか、別の方法を採るのか」という事です。
それぞれの施設の特徴を見てみましょう。
●認可保育園
こちらは、国が定めた基準に則った人員、設置場所が決められた保育施設であり、入園には就労証明書が必要です。
認可保育園は、一般的に10月から12月あたりが入園申込期間となり、翌年の2月辺りに入園発表で合格すれば入ることが出来ます。つまり、このシステムを理解していないと、申込期間に出遅れてしまったが為に、もう1年待たないといけないという事もあるのです。
またこの施設の重要な特徴として掛かる費用は、「居住している自治体」や「世帯所得」などによって前後し、平均2万前後になると言われております。
因みに幼稚園は、上記のような条件によって費用が変動せず一律となり、
平均1万から3万程の費用が掛かるようです。
そして何より施設の種類の中では審査が厳しく、一定以上の合格する為の基準を満たさないと落とされる上に入園の応募が殺到するので、落ちた場合の事を考える必要が当然にあります。
●認可外保育園
認可保育園という言葉と比較すると分かる通り、国から認可されていない保育園がこの施設に該当し、就労証明書が無くても入園可能です。
また、認可保育園と違って空きがあれば毎月初めから入園可能であり、認可保育園よりは選考基準が厳しくない施設が多く、在住場所に関わらず入ることが可能です。
※施設によって基準が違うのでよく調べましょう
その為、求職中の方でも利用できる施設が多く、応募数が多い場合、入園のキャンセル待ちする方もいらっしゃるそうですが、施設は全て「私立(民間)」ということもあって保育料が高いことが多いです。
●幼稚園
保育園が0歳から入園可能なのに対し、幼稚園は満3歳から入園可能になります。そして、それぞれの違いとしては、保育園は福祉施設、幼稚園は教育施設であることが挙げられます。
保育対象年齢は「満3歳から小学校入学まで」であり、保育園と違って義務教育をベースとしたカリキュラムを行い、運動会や遠足といった行事が充実していることが特徴です。
また、費用としては公立か私立かによっても違いますが、平均1万から3万円程となり、入園には就労証明書が必要となります。
以上簡単に特徴をまとめましたが、この知識は誰かが教えてくれるわけでは無く、自身で調べる必要があるということを肝に銘じなければなりません。
理由や言うまでもなく、大切な子供の将来を左右することになるからでしょう。
知らないでは済まされない?
結局私達夫婦は、認可保育園の入園申込みの期間を待つ余裕と時間も無く、認可外保育園に子供を預けることになりました。
勿論、保育費用は高く、自身の妻も求職中でしたので、いきなり生活が苦しい状況に追い込まれましたが、妻の就職がスムーズにいったことで何とかその場を凌ぐことが出来ました。
簡単に書いておりますが、生活費が急に足りなくなるという事は、子供にとっても辛い状況であり、下手をすると命の危険性さえ伴います。体験すると分かりますが、子供が病気を患ってしまった時や普段の養育費にもお金が掛かる為、生きるだけで精一杯という状況になることもあります。
そして、このような状況が想定されるからこそ、結婚しても子供を作るかどうか悩む夫婦多いのでしょう。
ですから子供を作るか考えている夫婦の達には、私のような無計画な行動をせずに、是非、出産後の子供の育て方について計画を立ててほしいと願っております。
diary.st著